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さよなら まーぼー (追悼エッセイ)

泣いていたのは、3日間だけ。
どんな出来事にも、そこから続く“正しい道”というものがある。
行き止まり、八方ふさがりだと思っても、
必ず突破口がある。
落ち着いて、「見る」ことが、なにより大切だ。
それさえできれば、必ずみつけることができる。
新しい道へ入った時、
自分にとって本当に正しいかどうか、
それを見分けるひとつの方法がある。

サインを受け取ること。

私の場合は、ロータス。

ロータスをみつけた瞬間、
進むべき方向は間違っていないと確信できた。
いきなり投げ出されるような形で
とても乱暴にこの道へ入ったけれど。

私の人生に咲くロータス。
そう、
これが私の道なのだ。
どんなに辛くても。悲しくても。このまま進まなければ。
なんとしてでも。

やめるわけにはいかない。





死んじゃったのは、まーぼー(北條氏)でした。
この名前を見て「あ、あのひとか!」とすぐわかった人は
古くからこのエッセイを読んでくれている読者だと思います。
まーぼーは、私のオフィシャルサイトを作ってくれた会社の代表です。
彼に逢えたから、私はこのサイトを作ることができたし、
エッセイを書き始めたのも、まーぼーのアドバイスあってこそのことでした。
まーぼーは、いつでも
「いけ!いちごちゃん、じゃんじゃん書け。書いて書いて書きまくれ」
と言っていました。
たぶん彼は、一番古い、いちらーです。
エッセイを毎日チェックしてくれていて、読むのを楽しみにしていてくれたことが
深く印象に残っています。

5年前に初めて逢った時、セドナの話で盛り上がりました。
彼はその少し前にセドナへ行っていて、写真も観せてもらいました。
ちょうど私もその頃から、セドナというのが人生のキーワードになっていたので、
私達は急速に仲良くなったのでした。

アリゾナへ行くと決めた時、まーぼーに報告すると
「そっかー!いよいよいちごちゃんセドナかー!」と、とても喜んでくれました。
帰国したら、会おうと約束して、私は出発しました。

10月26日。満月の晩。まーぼーが来るのを楽しみにしていました。
あれも話そう、これも見せたい、とワクワクして、
嫌な予感など、ひとつもしていませんでした。

約束の時間は19時。

電話が鳴ったのは18時でした。

まーぼーの会社からで、前日、25日に亡くなったと。 受けたのは、師匠でした。

誰の声かわからないけれど(たぶんあれはマチルダ)「落ち着いて」という声が、
私の内側にずっと響いていました。

その日は、他にお客さんもいて、みんな微妙な空気になっちゃったけれど、
もう死んじゃったものは元に戻らないし、パーティはやろうということになって、
みんなでまーぼーの分も飲んで食べて...
事実上、あれがまーぼーのお通夜だったと思います。

10/25午後、まーぼーは、お昼を食べに、
会社の近所のラーメン屋に入ったらしい。
休憩時間がきて、店を閉める時、
テーブルにうつむいて座っているまーぼーに
店主が声をかけた時には、もう彼は死んでいたとのこと。
そのまま警察病院へ運ばれて、店の前に止まっていた自転車から身元がわかって、
家族や会社に連絡がきたのが、翌日の26日になってしまった、ということだった。
死因は大動脈瘤破裂。
まーぼーは、一瞬で逝ったんだと思う。


みんなが帰って。
夜中に、中山俊に電話して。
そこで、
彼の声を聞いたら初めて泣けてきた。
俊くんは、まーぼーと、うちで呑んでいて痴話喧嘩みたいになったことがあって
それは笑える楽しい想い出だったので、報告したのでした...
いつでも、なにを聞いても「えっ?」とは驚かない俊くん。
まーぼーのことも「あー...そう」という感じで聞いていた。
(あとから「今はぴんとこない。一緒に呑みたいなと思い出した時、
 はじめて実感わくかもな」とメールしてきた)

その日はあまりよく眠れませんでした。
翌日は撮影があったので、早く起きて、機材の準備。
台風が近づく中、現場に向かい、
山古志村の元村長さん(現在国会議員)を撮りました。
新潟中越沖地震から3年。
地震当時のいろんな話を聞くことができました。
たくさんの命と別れ、大切な部下も亡くした経験を持つ彼は、
命の大切さをとくと語っていました。
私は心のなかで「なんとタイムリーな...」と思って聞いていました。

今夜あたりお通夜かしら?
と思いながら帰宅すると、「お通夜も告別式もやらない」という連絡が入りました。
生前の本人と家族の意志により、密葬を行うとのこと。
その瞬間、一気にたくさんの涙が溢れて、号泣してしまいました。
そうか、ここでお別れか...と思って。
私にとっては、あの時が告別式だったと思います。

家が近所なので、飛んでいきたい衝動にもかられましたが、
師匠に
「死者の意志を尊重しなさい。それが残った者の役目だよ。
 今から行ったところで、そこにもう、まーぼーはいない。
 彼はラーメン屋で死んだんだ。...もう、いないんだよ」
と言われて、ああほんとうにそうなんだ、と思いました。

泣いたまま、師匠の幼なじみの住職(若さん)に電話しました。
とても彼の声を聴きたかったので。

若さんと話していた時、心の中に閃光が。
真っ暗闇の中で、
新しい道が生まれる瞬間です。

よしっ こっちだ!   と思いました。

今こういう形で逝ったまーぼー。
これが私との「縁」なのだ。
この状況を受け止めることが、このご縁を大切に守るということか...

この縁が意味あることで、
この縁がこれでよかったと思えて、
...そんなふうになりたいなら、それは、
私のこれからの生き方にかかってくるな、と感じました。

先へいって、今を振り返った時、
すべて完璧だった、タイミングは素晴らしかった、と、
そう思えるような地点を
とにかく目指そうと思いました。

その晩は、少しよく眠れました。

翌朝目が覚めたら、気分は落ち着いていて、
もう大丈夫だろうと思って、苺ママに電話したら...

また泣いた。

泣きながら話しているうちに思い出したことがあって、
まーぼーに最後に会ったのはいつだったかな?と思ったら
7/26でした。
私は、その翌日から約一ヶ月、蓮池に通ったのでした...

仕事が休みだというので、銀座で待ち合わせて、
「じゃ、北條さん死んだ記念ね」と言って、
ロータスのピンキーリングを買ってくれた苺ママ。

その後、師匠も合流して韓国料理屋さんで食事していたら、
まーぼーの部下だった阿久津ちゃんから
「最後に届け物があったので、北條さんに会ってきました。
 眠るようで、笑っていました」
というような内容のメールがきて、読んだら、
またぐっときて、それ以上食事ができなくなってしまった、
情けない私..

でも、夜中に、
満月からの3日間をいろいろ思い返してみて。

本人は笑いながら死んでるっていうんだから、
もうこれは私も笑っちゃうのがいいんじゃないかなと思って。
だいたい、
次の日に私と約束しているのに、
前の日にいきなりラーメン屋で死んじゃうなんて。
きっと本人は最初びっくりだろうけど、天使に説明を聞いて、
事情が飲み込めたあとは、「いや~おれ、ラーメン屋が最後だってよ!」と
めちゃ受けて爆笑しているんじゃないかな。
なんとなく、自然に。 そういうヴィジョンが浮かんできた。
そう、まーぼーは、こういう時に笑う人だ。
そう思う。

そこまで考えがたどりついたら、
もくもくと食欲がわいてきて、
私は真夜中に、カツ丼を食べました!(笑)
とてもとても美味しかった!

食べながら「通過したな」と感じました。

ここまでくるのに3日もかかった。
この先どんなことが起きようとも、
一瞬で抜けることができるまで、さらに心の修行を続けようと、強く思う。

その晩はぐっすり眠れました。
翌朝からものすごいパワーが沸き起こり、
いつもの3倍くらいのスピードで、
これから自分がやるべきことを整理していきました。
必要な人すべてに至急連絡をとり、
会う人には会って話をして、今後の夏野苺の活動に関する具体的な作業に
次々と入っていきました。
喪に服すという意味で、初七日が過ぎるまではエッセイをストップしようと思い、
エッセイとMIXI日記はお休みしました。
心配してくださった、沢山の方からメールをいただき、申し訳なく思いましたが、
私はとても元気です。

11月に入りました。
今月は、私が参加する人形展があります。(まーぼーも楽しみにしていた)
月の女神は完成しましたが、
もう一体の人形が、なんとなく表情が決まらないでいたのですが、
まーぼーのことが悲しかったので、泣かせようか、と思ったとたん、
人形がYESと言ったかのように、一発で表情が決まりました。

1683.jpg

まーぼーの訃報を聞いたのが満月。
それから3日間泣いた私。
創った人形は、月の女神と、泣き顔の人形。
展示のコンセプトは、まーぼーへの追悼だな、と思いました。
不思議なことですが、
まるで最初からすべて決まっていたかのような...
和歌山で展示した、ふたりの天使にも登場してもらおう。
まーぼーを天国まで案内するでしょう!


24日に、北海道の知り合い(標津の兄貴)から、鮭が一本届きました。
26日までに、いくらや刺身や鮭フレークでも作ろうと、
食いしん坊のまーぼーにメールしたらものすごい喜んでいました。
その、最後にやりとりしたメールが、パソコンに残っていました。


   ま)
   何と言う素晴らしいニュースでしょう。
   2日後ですね。
   待ち遠しい。

   26日は満月です。
   満月にサケづくし。
   今年はあと2ヶ月ですがいいことがありそう。


   苺)
   もちろん、
   これから北條さんの人生は
   楽しいことがたくさんあるはず。
   晴れたらお月見できますが、
   予報では雨がぱらつくみたい...
   シャケパーティで
   部屋の中で盛り上がりましょう。
   では、26日の19時にお待ちしていますね。



こんなメールを交わしたあとだし、
告別式もやらなかったので、
今も私の中に残るまーぼーの顔は、
こんな顔。
  ↓
601-2.jpg

ぶははははは(爆)

おそらく、まーぼーが読んだ最後のエッセイは10/22の「アリゾナその後」
1680回目のエッセイです。
ポストカードのお知らせは、25日夜にアップしているので、
間に合いませんでした。
それでもこれからは天国で読み続けてほしい。
いっけん、読者の皆さんとまーぼーは関係ないようでいて、
でもこのエッセイを生んだのはまーぼーだと私は思っているので、
こうしていちらーの皆さんと交流が持てるのも、
みんなみんな、まーぼーのおかげ。
だからエッセイでも追悼式をやりたかったので、
今日は、まーぼーのことをたくさん書きました。

これからの夏野苺の活動のすべてを、
まーぼーに捧げることをここに約束いたします。
ずっとずっと応援してくれていた、彼のために。

まーぼーのご冥福を心よりお祈り申し上げます。
このエッセイの、読者の皆さんとともに。

                   さよなら、まーぼー!




☆☆☆☆☆☆☆

(お知らせ)

安藤早苗人形教室展
2007.11.20(火)~25(日)
東京渋谷 ギャラリー ル.デコ
東京都渋谷区3-16-3 TOWAビル 6F
03-5485-5188

安藤先生も私も、会期中毎日ギャラリーにいる予定です。
お時間許す方は、ぜひお越しください。
遠方からのお客様もお待ちしています!
会いたい時に、会いたい人に、
行きたい時に、行きたい場所に行きましょう!
いつどこで、新しい世界に行くことになるかわからない。
それは突然やってくる。
この世界でできることは、のんびりかまえてないで、
今すぐ行動することが大切だと、
先に逝った人が残してくれる、
無言のメッセージをしっかり受け取ろうと思います。
私も皆さんに会いたい!
だから、
来てねー^_^まってるよー


☆☆☆☆☆☆☆

アリゾナポストカード発売中!
1セット5枚 3ヴァージョン創りました。
たくさんお申し込みいただいています。
本当に嬉しいです。ありがとうございます。


「セドナ ザイオン アンティロープ ヴァージョン」
1681-2.jpg

☆セドナの教会。「The Chapel Of The Holy Cross」
☆その教会の裏にそびえ立つ、夕日を受けた真っ赤な岩山
(エッセイで使ったカットとは別テイク)
☆ザイオン国立公園内の
 エンジェルランディング(天使の舞い降りる場所)という名前の岩山
☆幻想的なアンティロープ内
☆アンティロープから見上げた空

「グランドキャニオン モニュメントバレー ホピ ヴァージョン」
1681-3.jpg

☆グランドキャニオン 
 「マーザーポイント」と呼ばれる
 サンライズポイントから観た夜明け前の風景
 東の空から大きなエンジェルの翼に見える雲
 頭上には、月と星
☆「マーザーポイント」サンライズの瞬間
☆グランドキャニオン全景
☆モニュメントバレー
 (エッセイで使ったカットとは別テイク)
 大地を移動していく雲の影 壮大なスケールの、地球のパノラマ
☆セコンドメサ
 ホピ族の居留地内
 なにもない場所
 でも
 私達が忘れてしまったものが、ここにはすべてある

「苺セレクション ヴァージョン」
1681-4.jpg

☆セドナの教会にいた天使
☆セドナでみた、虹  天使のサイン
☆フラグスタッフに咲いていたコスモス
☆ザイオンでみた、飛行機雲
☆グランドキャニオンの夜明け
 東からの光りを受けて、なんともいえない色に染まる西の空


お買い上げいただいた方の中から希望者12名様に
セドナのお土産プレゼントあり!
天使の銀貨(裏に「HOPE」(希望)と彫ってあります)
もしくはパワーストーンプレゼント。
なお、
プレゼント希望受付は、11/5まで。
希望者多数の場合は、抽選となります。


住所 氏名 希望セット数 プレゼント希望か否か
以上をご記入のうえ、
「なつのいちご」オフィシャルサイトのバイオページのアドレスから
メールにて、ご応募ください。

価格は、5枚1セット1,000円。
ポストカードの申し込み受付は11/30まで!
まだまだたくさんのご応募お待ちしています!!!

(まだアリゾナのエッセイを読んでない方は、
 10月のバックナンバーを読んでくださいね)


Appendix

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